
10月のイタリア料理基礎科の料理写真をまとめておきます。
2年間でトラディッショナルなイタリア料理を一通り教える基礎科のメニューも見直し中ですが、過去に重複した記事も多いのでBlogの検索窓を使って調べてみてくださいませ。
今月はパスタマシーンを使った手打ち麺のパーフェクトレッスンを含めていたので、お腹が空きすぎてもいけませんから、パスタフレスカだけは試食後に。
まずは「ほうずきのチョコがけ」のテンパリング〜ディップ作業をお見せして、小腹塞ぎの突き出しに「柿と生ハム」を一口サービス、研究科で使った「トリュフ風味のバルサミコ」も途中でかけて。その後、「かぼちゃのインウミド」を火にかけて、魚のカリカリ焼きを一切れデモンストレーション、そうしてパスタ&パスタソースを仕上げてご試食のテーブルに。
セコンドまで召し上がって頂いてホッとしたところでキッチン前に再集合、パスタの捏ね上げ〜休ませておいた生地の成形までお見せしました。実習して頂きたかったけれど、緊張しちゃうかなって。
手打ちパスタのレッスンに関しては、完全実習をご希望のかたにまた改めて別途機会を設けますね。

柿と生ハム、簡単なアイディアですが、メロンやいちじくと違って、柿は少し目新しいかな。イタリアにも柿はありますが、トロトロに熟れたものが好まれるので、生ハムと合わせることは滅多にありません。
硬めの日本の柿を軽くコアントローでマリネして…バルサミコも合わせて葉野菜のサラダのトッピングにしてもおいしい組み合わせです。

初めての手打ちパスタのロング麺だとパスタマシーンが一番簡単かな〜と思います。機械がなくても復習をしていただける、ショートパスタもいくつか実演しましたし、もちろん綿棒でのしてカットしても。

パスタソースはアスパラ×スモークサーモンからプチリニューアル、セコンドの鮭を使って、でも全く違う味わいのパスタソースに展開しました。きのこは白舞茸、マッシュルーム、しめじのミックス、生クリームの煮詰め具合がおいしいクリームソースの決め手になります。パスタを茹で上げたときに、保険で茹で汁を少し残しておくこと!

今月のセコンドの「鮭のカリカリ焼き」は以前に研究科で教えたメニュー、↑の写真はそのときの献立です。白いんげん豆のピュレを添えていますが、基礎科で昨年教えたイタリア風マッシュポテトも合いますよ。
普通は鯛やすずきで作るグリリア、皮目をカリっと焼き上げるには脂ののった秋鮭でも。北海道の天然秋鮭、先月の研究科でも使った食材だけど、身近にあって生徒の皆様も復習しやすいかしら、と基礎科でもメニューに取り入れてみました。

昔の基礎科のセコンドだったブルーポピーシード焼きも合わせてご紹介!
スズキで教えたメニューですが、イタリアから帰ったばかりで教室をスタートした一年目、下町浜町で苦戦していた駆け出しの私にアル・ポンテの原シェフが教えてくださった思い出のセコンドです。ポピーシード、イタリア語では「semi di papavero セーミディパパーヴェロ」と言いますが、お菓子だけではなく料理に時々使われます。普通イタリアでは魚の皮を食べませんから、こんな感じでクロッカンテ(カリカリ!)をプラスして。

そして、リニューアルした基礎科のセコンドの鮭の付け合せには、「かぼちゃのイン・ウミド」を添えて。レシピは便利なパスタソースを基本にしました。(☆インウミドについては以前書いた記事から一部転用しています)
ご旅行にいらした際のヒントにもなりますし、イタリア語の料理名に馴染んで頂きたくて、リチェッタには時々こうして訳さずに(おそらく)わけのわからないタイトルもありますが、「水っぽい」という意味の「イン ウミド」は前菜でサービスされることが多い野菜料理。前菜や付け合せには、パスタソースの写真よりかぼちゃを少し大きく切って作ります。

「ピリ辛のトマトソースとかぼちゃ」って意外な組合せかもしれないけれど、この「温かくても冷めてもおいしい」南イタリアの家庭料理は、白ワインによく合う前菜で、老若男女を問わず日本の方にもきっと馴染んで頂ける味わいです。
かぼちゃの甘さと唐辛子の辛さのコントラストが魅力なので、小さいながらもピリッと効くカラブリアの赤唐辛子を使っています。余ったイン・ウミドを翌日パスタソースに展開!がイタリア式、たくさん作ってプリモにも挑戦してみてください。

もうすぐまた教室をスタートした勤労感謝の日がやってくるけど、23年前に日本橋浜町で教室をスタートした年に教えたドルチェ、「ほおずきのちょこがけ」を基礎科でも久しぶりに。
その昔は、イタリアで食べて衝撃を受けたので、生徒の皆さんにもご紹介したくて苦労して築地で「食用ホオズキ」を探してもらいました。今では北は北海道、南は沖縄まで、日本のいろんなところで食用も作っていますから日本でも一年中楽しむことができるけど、ほおずきの旬は秋。
今月は研究科のドルチェにも添えてみましたが、食用ホオズキ、「初めて食べた〜」と仰る方も多かった。基礎科ではパスタのデモンストレーションを終えて珈琲とともに一粒チョコがけを楽しんで頂いて、パスタがボリューミィでしたので残りのチョコがけは皆様に小さなお土産でご用意しておきました。
来月のセコンドは「ブラザート」という赤ワインで牛の塊を煮込む料理、ドルチェは焼き菓子のりんごのタルト、そして12月はクリスマスメニューで真鯛のアルサーレやプロフィットロールをご紹介します。基礎科は金曜午前クラスの受講生を募集中です。