先週も後半は冷え込みましたね。桜が待たれるこの頃ですが、日本の春は食材豊富、メニューを組むのも楽しい季節です。
今月のスターターは、先週末は春めいてきたこともあって、「鶏むね肉のトンナート バルサミコジュレ」を。
お気に入りの店、銀座のオステリアダカッパさんの「あん肝のムース」にヒントを得ました。シェフが教えてくださったように、鶏わさ風のカルパッチョでもおいしいでしょうし、お刺身用のホタテを霜降りにしても。バルサミコ、レッスンではホンモノ@レオナルディを奮発したので水で割っただけだけど、酸がたちすぎるようでしたら、お砂糖やはちみつでマイルドにしても。
大皿盛りは基礎クラスのトンナートの写真を参考になさってくださいね。
プリモは「蛤のリゾット レモンと生姜の風味」、イタリアのチーマディラーパを入れましたが、さっとゆがいた菜の花で代用してください。
石川県で作っている「国産カルナローリ」を使いましたが、2~3割日本米にすると(日本米も同時に加えて煮る時間は同じでダイジョブです)イタリア米ならではのプチプチ感は生きたまま、日本のお米の甘さや旨みが加わってさらに美味。季節によってはあさりや牡蠣でも復習できますが、蛤の出汁って独特の旨み。
リゾットの炊き上がりのタイミングを見極めるのは難しいもの、美味しいブロードをまとった米料理がリゾットなので、ほんの少し残したスープが(今回はバターだけですが、普通はバターとチーズが)きちんと米に絡まるように。目安としては器に盛ったときは写真のようにこんもりと、皿の下をシャンと二度ほど叩くとフラットになる感じを目指してくださいね。(上記リゾットの写真は叩き忘れ…)
セコンドは欧州の春といえば子羊です。スペアリブをエスプレッソ風味のマリネ液につけて焼きます。昔鴨で教えたマリネ液ですから鴨や鶏はもちろんのこと、ラムチョップや豚のスペアリブでも復習していただけます。
前もって準備してオーブンにいれるだけなのでおもてなしむき。
人数が少ないとき用にフライパンでの焼き方もレシピに書いておきましたから参考になさってください。直火のときは、弱めの中火でスタート、焦げやすいので火を落としてじっくり骨際に火を入れること。
そして、ドルチェは、「マルモ家のスキャッチャータ アッラ フィオレンティーナ」。イタリアのカルネヴァーレ(謝肉祭)のお菓子ですが、家庭では一年中食べられているそうです。
実は「桜のエクレア」を予定していたのですが、レッスンの準備に入った先週の日曜日、うっかりスライサーで怪我をして(衛生面には充分気をつけましたが!)細かい作業は難しかった。たまたまトスカーナ出身フィオレンティーナのサラさんとレシピ交換をしたところ、ご自慢の美味しい「Schiacciata alla Fiorentina」を教えてもらいました。少し季節外れではあるけれど、あまりに美味なので生徒のみなさんにも食べさせたいと。
ドルチェはデモンストレーションがなかったので、プロセスを追った生地の様子をFBページにあげています。お菓子は配合がとても大切なので、サラさんのお宅の伝統のリチェッタが素晴らしかったから、イタリアの家庭のお菓子らしく作り方もシンプルですし、どなたが焼いてもきっとおいしくできるはず。
Schiacciataに関してはもっと詳しく書きたいのですが、プチリニューアル&見直し中の基礎科のメニューにも加えることにしましたので、また後日!