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 ~ イタリア料理・西洋菓子教室主宰 田中玉緒のオフィシャルブログ
Toscana 07 Autunno 3日目②
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やってきました「洞窟SPA」。山を背景にそびえ立つ独特の外観の館に、中世の修道院を舞台にしたオドロオドロしい映画「薔薇の名前」を思い出してしまった。



朝食後部屋でひと休みしてから、K山さんが手配してくれた車を20分ほど走らせて、Grotta Giustiに。

激務の後の旅の疲れをここで癒そうというわけだが、ウッカリしたことに私は今回に限って水着を持参してこなかった。街中で探そうかとも思ったが、今は11月、ホテルも兼ねている施設なので、「売店で買えばいいわ」で車に乗り込んだ。

温泉プールがあると話してあったから、Mさん夫妻は東京から抜かりなく水着を持参。ところがところが…さすがは仲良し、Mさんにはやっぱり抜かりがあって、せっかくのビキニをホテルに置いてきてしまったことに車中で気づく。

「終わる頃に迎えにくるよ」とルーマニア人ドライバーは走り去り、まずはSPAのエントランスでレセプションの女性に受けたいメニューの希望を伝え、各自その日のカルテを作ってもらう。

カルテを作って支払いも済ませると、ガウン一式とスリッパ、個室の鍵を与えられ、着替えをする(ベッドがあったから、おそらく1日中滞在する人は休憩もとれる)小部屋へと案内された。

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暗くなってからここに着くのは、ちょっと不気味かも…そして、ホテルも併設しているけど、人里離れたこんなところに泊まるのは真面目にコワいかも。

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「もっと小さいサイズはないの?」と思わず案内嬢に尋ねたが、何しろガウンが巨大過ぎて、着替えを済ませるととても滑稽。

イタリア人も比較的小柄な民族だし、館内のゲストが男女ともに皆この大きなピンクのローブを着てウロウロしているので、すれ違うたびに可笑しかった。この日唯一の東洋人である我々3人のほうがよっぽど可笑しかったのかもしれないが、自分の姿は自分では見えないので…。

裸の上に身につける白いガウンもサイズはひとつで巨大!はだける前を付属の紐でとめてみても、気をつけて手で押えていないと、中身はほぼ丸見えに。

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ビニールの中にはカルテとビル。Mさんも水着を忘れたので、女性陣はプールを諦めた。まずは3人で洞窟サウナに行き、その後海パン持参のAさんは1人で半日プールを堪能、Mさんと私はそれぞれ選んだエステのメニューを受けることにした。

せっかくだからイタリア名物Fango(泥)に挑戦したかったが、「Grottaに入るなら、Fangoには同様の効果があって刺激が強すぎるから、同じ日に受けるのは止めたほうが」と止められる。で、結局いつものスウェディッシュに。

洞窟内は当然写真が撮影できない。が、噂に聞いていた通り、サウナがそんなに得意ではない私でも息苦しくない程度に、天然の湿度とほどよい熱さが保たれている。40分はあっという間に過ぎてしまい、ジワリジワリと汗をかく感じが気持ちよかった。

鍾乳洞マニアには堪えられないNiceな空間。暗がりの中、足元に気をつけつつ順路をたどっていくと、まずは「天国」と名付けられた、美しいエメラルドの湧き水が輝く水辺に出る。まるでAmalfiのエメラルドの洞窟のよう(残念ながら天候不順&船酔いで、本家本元Capriの「青の~」は見たことがない!)。

「静かに」という貼り紙のもと、最後に着いた「地獄」と呼ばれる最も高温の部分で、デッキチェアに横たわる。夫婦で来ているイタリア人のおじさんたちも、軽いイビキをかいて熟睡中。地獄といっても、死なずに眠れるほどなのだからタカが知れている。

一見たいした効果もないようでいて、サウナを出た後は全身の肌がスベスベになった。洞窟の壁は冷たいのに、地中深くから涌き出る源泉がよほど熱いのか?構造は謎だ。時折天井から滴る水滴は塩っぱかったので、ナトリウムも豊富ということだろう。

洞窟を出ると、入り口付近にいるおばさんが、汗で濡れたガウンを熱々の新しいそれに替えてくれる。エステもよいが裸でいる時間が長く、寒さに弱い私は施術中に身体が冷えてしまうことも多い。その点ここはご年配のお客さんが多いせいか、気がきいていた。

その後個別のシャワールームで再びヌードになって、担当者から勢いよくマッサージ効果のあるジェットシャワーを受ける。これも結構気持ちよかった。肩はもちろん、手の平なんか滅多にマッサージを受ける機会がないものだが、水圧を受けてコリがほぐれる。

そして、その間もまたガウンを熱々にしておいてくれる。

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午後のメニューの前にいったん着替えて、ランチをとった。さすがにSPA併設のカフェ、各種サラダなどヘルシーなメニューが並ぶが、量は大量。

で、再びSPAに戻って、どこで施術者を待てばよいのか指示を請う。エレベータで2階に上がり、窓際のソファで待っていると、「Mis T?」と声をかけてきたのは金髪の20代の男性。「まさか」と思わずMさんと顔を見合わせたが、そのまさかなのだった。

アジアの国では時々そういうことがあると聞く。インヤンのエネルギー交換上、身体によいということで、男性に施術してもらうのを好む女性もいる。でも、主に欧米でエステを受けてきた私にとって、男性の施術者は初めての経験。「女性に替えてもらおうかな」とも思ったが、友達とはいえ団体行動のスケジュールもあるし、もう二度と会うこともない外人なんだし、と諦めた。

施術用のベッドのある個室に入り、「服を脱いで着替えるように」と与えられたのはT-Backの紙パン(しかし、かなりご高齢のゲストが多いというのに、皆さん、こんなもん履くんでしょうか?)。これも相当ブカブカで、これじゃあ、履いている意味は全くないと思われた。タオルをかけて横たわり、マッサージが始まるが、男性だけに摩擦熱で温まるまで手が冷たくて、しばらくすると私の身体はすっかり冷えきってしまった。

最初の説明は英語でしていたのだが、「ちょっと寒いんだけど」とイタリア語で訴えると、「えぇ?寒い?」と以降はイタリア語で。大きなタオルをもう1枚かけてもらい、部屋の温度もあげてくれた。ついでに、「私の名前がOで終わるから、男性と間違えたの?」と聞いてみると、「そんなことはないよ」。

圧倒的にご年配のSignora客が多いため、若い男性が相手というのは別の楽しみなのかしら?と勘ぐってしまったが、後でやってきたMさんの選んだ脱ストレスマッサージの施術者は女性だったそう。

男性エステティシャンの多くはゲイだいうし、覚悟を決めて臨んだとはいえ、知らない男性に直接肌を触られるのには当然慣れず、最初は緊張していた。けれど、そのうち身体が温まってリラックスすると、いつの間にか気にならなくなってしまった。が、Backのマッサージを全て終えて上向きになり、腕、脚ときて、このまま胸のタオルも外せと言われたら断ろうと思っていた。普通はデコルテのマッサージも受けるものだが、さすがにそれはなく終了し、ほっと安心。しかし、お金を払って半分緊張、ナンだか微妙なSPAだった。
by amarone-masi | 2007-11-12 21:38 |
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