今月のプリモ・ピアットは、オーブンで焼いたホワイトアスパラをのせた、「冷たいカルボナーラ」。大好きな「ラジウム卵」のほかに、おいしいパルマの生ハムやコンソメゼリーもトッピングして、お味の決め手はピエモンテ産の白トリュフオイル…最後にたっぷり黒こしょうを挽いてサーヴィスします。
周囲に知られる卵好き。ブームの前から美味しい卵を割ったらすぐできる「卵かけご飯」は忙しいときの私の非常食だったわけですが、何故か卵を使った「カルボナーラ」だけはそんなに頻繁には食べない卵メニューです。でも、たまに食べるとやっぱり、定番ソースのひとつ、「カルボナーラ」ってとっても美味しい。
「アスパラと卵」、また「白トリュフと卵」もそれぞれ相性のよい黄金の組み合わせ。そんなところから発想して、温かい普通のカルボナーラを作るときにも、刻んだアスパラ(グリーンでももちろんおいしくできます)を麺と一緒に茹で上げたり、仕上げにトリュフオイルをかけてフレッシュなマッシュルームのスライスをのせてアレンジしています。
洋風にポーチドエッグをのせるとソースが緩くなり過ぎてしまうから、黄身はかたまり白身もゲル化で少しかたまっている、日本の誇る温泉卵が、「冷製カルボナーラ」のトッピングにはぴったり!
レッスンで使っているのは、飯坂温泉の阿部留商店さんの「ラジウム卵」ですが、これに関してはまた別途ご紹介しますね。
今月は温かい前菜を選んだから、パスタは冷製がいいかなぁ、と考えました。昨年白金の「ボスケッタ」で、鵜野シェフのスペシャリテであるこのお皿を頂いて軽い衝撃を覚えたので、生徒さんにも是非食べさせてあげたいなぁ、と思いました。
しかし、すぐに試作すればよかったものの、昨年の夏はバタバタしてしまって、残念ながら(「美味しかった」という記憶だけで)頂いたソースの味をほとんどすっかり忘れてしまった……たまたま何かの記事で、麻布十番に自分のお店を開かれた鵜野さんがこの料理に関してコメントされているのを読みましたが、どうやらそもそもマヨネーズベースのソースだったよう。
ヒントをもらったオリジナルとはだいぶ印象は違うかもしれないけれど、私の冷製カルボナーラはこんな感じで、ほとんど火を使わず簡単に準備できて美味しい1品です。