今月のワインは、基礎・研究ともに白ワインでした。研究科でご紹介したのは、トスカーナのバローネ・リカゾーリ社の「トッリチェッラ」 (「TORRICELLA TOSCANA IGT」 Balone Ricasoli)。
シャルドネ100%の「トッリチェッラ」は、キャンティの造り手であるリカゾ−リ社唯一の白。黄色みの濃い色から想像できる通り、樽香のほかにハチミツなどの豊かなブーケを感じます。以前はもっと樽香の強いまったりとしたシャルドネでしたが、近年は葡萄品種の果実味やフレッシュ感を残したタイプに仕上げられています。
また、基礎科でご紹介したのは、クズマーノ社の「アンジンベ」(「ANGIMBE SICILIA IGT 」CUSUMANO)。
塩の産地として有名な、シチリア島の西端トラーパニの畑で作られた白ワインで、インツォリア70%、シャルドネ30%使用。ステンレスタンクで発酵の後、シュール・リーで4ヶ月熟成させた、価格のわりに厚みのあるワインです。インツォリアという葡萄品種は、少しパイナップルのような香りがします。
「アンジンベ」とは聞き慣れない単語でしたが、葡萄畑の近くにある森の名前なのですって。
南の白に合わせたのは、フレッシュなハーブとオリーブオイルでマリネした子羊です。
昨日体験レッスンにみえた生徒さんも、教室のラム肉が匂いがなくおいしいので驚かれていましたが、レッスンでは豪州産チルド輸入のおいしいラムを使っています。
基礎科の食後はエスプレッソのプディングでした。イタリア語では「ブディーノ」といって、プリンもトラットリアなどでは今でも定番のドルチェのひとつ。大きな型で焼くとおもてなしにも使って頂けます。
凝った構成のお菓子のおいしさもあるけれど、こういう単純なお菓子をお家で出されるとほっとしますよね。