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 ~ イタリア料理・西洋菓子教室主宰 田中玉緒のオフィシャルブログ
2016年12月 イタリア料理教室研究科 クリスマスレッスンを終えて
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今年のナターレのレッスンのテーブルは秋に続いて「赤いクリスマス」で…プチリフォーム明けでバタバタしていたので、手入れの要らないフィント(造花)のテーブルデコレーションにしたけれど、2年ぶりに取り込んだオリーブのツリーと脚元のポインセチアは生き生きと。

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スターターは、「鮮魚のカルパッチョ バーニャカウダマリネ 春菊ピュレ添え」でした。

リフォーム中はキッチンが使えないため珍しく外食が続きました。

久しぶりに伺ったお近くの「リストランテ フリック」の深田さんの野菜のコルネットのアイディアが素敵で感激!バーニャカウダマリネと合わせてシェフからアドバイスを頂きました。

「たくさんの生徒さんに喜んでもらえるといいですね〜」という深田シェフのやさしいお言葉通りに、とびきりおいしいアンチョビを使ったバーニャカウダソースや鮮やかな春菊マリネの味わいはもちろん、この根菜コルネットには生徒の皆様も感動されていました。

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続くプリモは、ロンドンのツイ友の食べ歩きの成果、「イカ墨のリゾット アイオリソース添え」。

レッスンではスペインのにんにくを使っていますが、アイオリソースのにんにくはお好みもありますから、少しずつ加えてみてくださいね。せっかく作った春菊ピュレを加えて二色のアイオリをマーブルに、ひいかを使って可愛いトッピングまで頑張りましたよ。

アイオリソースはイタパセたっぷりでポテトサラダで教えていますが、寒い冬には目先を変えてコンソメスープを使ったスープフォンデュに合わせてもおいしいですよ〜。

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セコンドは、生徒の皆様に一度ご紹介したかった食材「蝦夷鹿」、先生のワガママについてきてくださって感謝します。

「復習は牛フィレ、豚フィレ、ラムなどになってしまいますが…」と先月いくつかのクラスで相談したのだけれど、「食べてみたい」という声が多かったので思いきって。

高タンパク低カロリーを地で行く「天然蝦夷鹿」、食肉管理免許のある工場でクリーンキル〜短時間で下処理された鹿肉は、ゲーム目的での狩猟による鹿肉とは全く違った美味しさです。

蝦夷鹿に関しては仕入先が同じこともあり、代々木上原のリストランテ「イルプレージョ」の岩坪シェフからもたくさんアドバイス頂きました。今回はある程度は鹿らしい香りも楽しめるランプを掃除して成形して使ったけれど、皆さんが使い易いのは歩留まりのよいフィレかな。

ロース、ソトモモ、ウチモモ、それぞれのプラスマイナス&個性があります。せっかくの教えを無駄にしないよう私もまだまだいろんな部位を焼いてみたいので、フレッシュ鹿肉があるうちは、蝦夷鹿をセコンドにした「お家ダイニング(プライベートダイニング)」のご予約も承ります。

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赤いマグノリアの器に真っ赤なラズベリーソース、復習しやすいようにドルチェからの食材転用ですが、甘酸っぱいソースは鹿によく合って。

最近は8枚揃えの器があっても、敢えてミックスしてサーヴィス、器の違いで印象が随分違ってきますので、皆さんのイマジネーションも密かに刺激しているつもりなのですよ(気づいているかな…笑)。

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イタリアの家庭料理らしく、可愛いナターレのパッチワークで…肉に火を入れすぎないためにも、冷凍パイシートは(しっかり焼けるように)薄くのしてから使ってくださいね。

芥子の実の代わりに白胡麻でも、もちろん塗り黄身だけでもオッケーです。

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朝晩だいぶ冷え込むようになったけど、日当たりがよいため&カラートーンをあげてリフォームしたので、昼間のクラスは暖かで和やかなナターレのテーブルになりました。

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紆余曲折を経て…今年のナターレは、スフレロール生地を使った、ラズベリークリームの「トロンケット ディ ナターレ(=ビュッシュ・ド・ノエル)」に。

予告していたイタリアのクリスマス菓子「クリスマスの白トリュフ」は、時期ハズレになるけれど、新春1月か2月に教えようかな、と。生徒さんからリクエストがあったマカロン(ベーキングパウダークラスで教えています)も、イタリア料理のレッスンでも近々ご紹介する予定、しばしお待ち下さいね。

新しくやってきたガスオーブン、鹿を焼いた後はまだ温かいうちにさっと庫内を拭き掃除、すでに大活躍です。庫内が以前より広くなりましたし、やっぱりオーブンはガスがいいなぁ。

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業務用にはいろんな%の脂肪分の生クリームが出ておりますが…タカナシさんは「北生シリーズ」というのが(賞味期限は短く)美味しいので、今回は42%の北生を使って、重すぎず、でも口溶けもよいラズベリークリームを作りました。

ちなみに教室のレッスンでは料理には38〜40%を使用しています。

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# by amarone-masi | 2016-12-14 10:09 | レッスン
11月の和食のレッスンを終えて「おでん 他」
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11月の和食のレッスンメニューは「おでん」でした。

江戸中期の田楽がおでんのルーツ、醤油ベースで煮る「おでん」を「関東煮(関東炊き)」とも呼んで、今でも地域によっていろんな個性がある「おでん出汁」、是非レシピをベースにご家庭の味を作ってください。

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先週は東京にも11月の初雪が降って、冷え込みましたね。今週もまさしく「おでん日和」、晴れてはいても空気が冷たい。

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まずは寒い中いらした皆様に「粟餅入りの白味噌汁粉」をお一口だけサービス、餡はお好みで粒でもコシでも。柚子皮たっぷりが秘訣ですが、京都八百三さんの柚味噌(ゆうみそ)を少しプラスしても美味。

復習はとても簡単だから、寒い朝やおやつの時間にたっぷりどうぞ!白味噌椀は味噌たっぷりで濃いめが美味、そこだけがおいしく作るポイントかな。

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今年のレッスンでは、京都舞浜のおでんだねを取り寄せてみました。いろいろ食べると意外とお腹に溜まるおでんだねも、小さめサイズでいろんな具材を楽しめます。レンコンさつまや、牛蒡やタコのちぎりがお勧め。

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しんじょも美味しかったけど、やっぱりはんぺんにするべきだったな、というのは反省点。

今回は牛すじも加えたので、いわしのつみれ団子も加えませんでしたが、牛すじがなければ、練り物だけだと飽きがちだからがんもやつみれ団子は是非加えてみてください。

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野菜あげがたくさんセットに入っていたので、がんもの代わりに今回は絹ごし豆腐の厚揚げ「小絹揚げ」を。お豆腐は絹ごしが好き、これと青菜をよくさっと煮浸しにします。

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そして、頑張れたらぜひの牛すじも。

仕入先のお肉屋さんはスジにもたっぷり肉をつけてあって、ちょっとイメージが違うのですが…串刺しした牛すじもおでんに華を添えますね。塊肉を加圧するのは苦手だけれど、すじ肉を一度茹でこぼしてから、生姜や葱たっぷりで40分圧力鍋にかけました。

天然コラーゲンでふるふる固まった茹で汁もとても美味!おでんの出汁に少し加えてもおいしいですし、今回はたくさん串を加えたから充分スジから味がしみでるため、下茹での汁は使いませんでした。それでも決して捨てないで!冷凍していつものCurryなんかに加えてみてください。

牛すじは1キロパックの冷凍ですが、いつでも仕入れのご相談にのりますよ〜。

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野菜不足になりがちなおでんの日の定番の変化球、「北京風白菜のサラダ」、今年は写真を撮り忘れてこんな感じですみません!

室内は暖房で乾燥しているから、真冬のサラダも案外おいしいもの。これは少し時間が経ってもおいしく食べられるサラダ、翌日も少し白菜を足して食べられるくらい!で便利なメニューです。

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茶飯は一保堂茶舗のほうじ茶をベースに、台湾南部の香ばしいお茶をミルサーで挽いて。

もちろん、これはレッスンだから手間をかけただけ、いずれかで十分ですから、醤油ではなくお茶で炊く茶飯もおいしいですよ。

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台湾にも茶葉料理を出す店があります。豚肉を煮たりするだけじゃなく、たまにはご飯に炊き込んで。

いつもの調子で下茹でしたら旬の大根はすぐやわらかくなってしまい、出汁で煮込むとグジャグジャになりそうで慌てて引き上げておでん出汁に漬けましたが…味が染みたりなかったのが反省その2、でも、まぁ、基本のおでん種にはそれなりの塩分がありますから、お酒のあてでない限り、箸休め感覚で大根や卵、こんにゃくは少し薄味でもいいのかな〜という気がします。

おでん屋さんもコントロールが難しいというおでん出汁、おでん種の味がどんどん出るので安定させるのは大変です。かのお多幸の大将も、「カウンターに立つ者が変わると必ず「味が変わった」と言われるのが世の常」と仰っています。

具材によって一期一会のおでん出汁、〆にサービスする「茶飯の焼きおにぎりのおでん出汁がけ」もその時その時のおいしさがあります。

煮ている間のおでん出汁も、すき焼きほどではないけれど、途中のコントロールが必要です。私は塩分のないベースの「合わせ出汁」もいつも少し余分にとっておきます。

昔JALの機内誌で読んだ、おでんを研究して18年という比較食文化研究家の新井さんの言葉、「おでんはコンビニで買えるファストフードであり、懐かしいお袋の味であり、料理人が腕をふるいたくなる料理でもある」って本当だな〜っていつも思います。

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# by amarone-masi | 2016-12-01 12:04 | レッスン
2016年11月のイタリア料理教室 研究科を終えて
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今月のイタリア料理クラス研究科の料理写真をまとめておきますね。

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11月の始めは夏日のように気温が高かったので、スターターに「紫いもの冷製スープ」を予定していました。が、レッスン週には冷え込む予報、また天候不順で鴨の付け合せに考えていた茄子もよくなくて、紫いもはピュレにして鴨の付け合せに。

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スープのレシピもつけましたが、サツマイモでももちろん復習できます。じゃがいもと違って甘さを引き出すように加熱しておくことがポイント、ピュレの段階で濃厚なので生クリームは使わずに牛乳で伸ばしただけで充分美味。

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プリモは先月教えた手打ちの生地で、一番簡単な手打ち麺のマルタリアーティを、「きのことうずらの卵のポルチーニ風味のクリームソース」で教えました。うずらの卵はやっぱり自分で茹でると美味しいけれど、市販の茹でうずらの卵を1パックでも大丈夫!

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茹で方のコツもレシピに記載しましたが、上手につるんとむけると結構楽しい。

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昨年残念なことに若くして亡くなってしまった「チェントルーチ」の須賀シェフ(アクアパッツァのご出身です。日高さんのお弟子さんは本当にたくさん独立されています。素晴らしいことです)に教えて頂いて、随分前に一度ご紹介した「うずらの卵入りソース」、今年は乾燥ポルチーニがポイント!

ポルチーニセッキが入るだけでいつものクリームソースもご馳走感が出て、その上くどくない気がしませんでしたか?個人的には軽めのソースが好みなのでレッスンでは生クリームは38%脂肪を使ったけれど、戻し汁も入るから手に入りやすい46%前後のものでもおいしくできると思います。

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レッスンではパスタマシンで伸ばしたけれど厚さがあっても美味しいので麺棒でも大丈夫、後はナイフで自由にひし形に。

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秋冬の北イタリアの大事な食文化ですので、毎年一度は鴨を焼くことにしています。

なんと!イタリアの子牛もとうとう輸入が始まったので焼いてみたいのだけど、鴨肉はまだ入手不可能。教室ではいつもは仏産のシャランかバルバリーを使っています。最近はシャランを焼くことが多かったのですが、お気の毒なことにフランスでは稼ぎ時の昨年末に続いて、今年の夏も鳥インフルが起きてしまって…青森バルバリーがあってよかったです。昔の合鴨などとは全く違って、焼き過ぎなければ美味しいと思います。

毎年鴨を紹介しているためソースもそろそろアレンジに苦しんでいたのですが…レッスン前にプライベートで食事に伺ったオステリア・ダ・カッパの磯貝シェフにカウンターでメニュー考案を手伝って頂いて(苦笑)。いつもいつも惜しみなく美味しいアイディアをいろいろ教えてくださって、日本のイタリア料理業界の皆様にはホントのホントに頭が上がりません!



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鴨に添えたかったオレンジ風味の茄子のマリネ、初日はバタバタしてご迷惑をおかけしがちだから火曜日クラスの皆様にはご賞味頂きました。さっぱりしていて美味しいですよね?他の曜日の皆様も、また来年の秋をお楽しみに(茄子の料理だけは次々浮かび、かくいう自分が忘れそう…覚えていたら督促を!)!

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そしてドルチェは、基礎科の10月のメニューをプチ・リニューアルした「りんごのタルト」。

恩師である洋菓子研究家の加藤千恵先生の「りんごのタルト」は、アシスタントを務めさせて頂いていた頃から、大好きで何度も作ってきたお菓子。先生のレシピには甘酸っぱいりんごを煮たフィリングが入っていてとびきり美味しいのですが、コルドン・ブルーのアイディアを借りて少し省略、アーモンドプードルを敷いて教えてきました。今年は軽くローストしたアーモンドスライスたっぷりで。

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アーモンドは身体によくて美味しいので好きな食材です。

残暑向きに考えたメニュー「アーモンドのガスパチョ」は周囲の友人にもとっても好評だったから、これまたリピートして作りアーモンドスライスを常備しているので!たっぷり敷き詰めて。



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りんごのカープが揃うよう、スライスしたものをそのままタルトの上に持ってきて、扇状に広げてのせていきます。

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フィリングを省略しているので、バターとグラニュー糖をたっぷりかけて。

来月はクリスマスレッスンです。研究科は12月6日〜9日がレッスン日、8日(モク)11時半〜、9日(金)11時半〜または19時半〜にお席がございます。ナターレのご馳走とテーブルデコレーションもお楽しみに〜。

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# by amarone-masi | 2016-11-21 19:51 | レッスン