今月のイタリア料理教室のレッスン・メニューはこんな感じでした。
スターターは予告通りに、いわば「瓢箪から駒」?、生徒さんが旅先の札幌で召し上がってらしたお菓子を、私が前菜と勘違いして作ってみた、「アスパラガスのクレーム・ブリュレ」。
さすがにブリュレ皿で焼くと甘さが勝ち過ぎるかな、と思って、ココットで焼きました。「わぁ、こういうお味は初めて食べた〜」と皆さん驚かれていましたが、私も初めてでしたのでさもありなん。でも、とっても美味しい、洒落た前菜になったように思います。
前もって用意できる点も、おもてなしの一品としてはポイントが高いかな。キャラメルだけは前日準備すると液化してしまいますから、当日おもてなしの数時間前にバーナーで焼いて仕上げると、カリ!とろっという美味しさに、感激されること間違いなし!のお皿になりますよ。
キャラメリゼせずにフランとして食べても美味しいのでバーナーがないかたも是非トライしてみてくださいね。
プリモ・ピアットは、「トロフィエ ペコリーノと空豆のソース」、トスカーナの初夏をイメージしたソースです。
写真はニョッキなのですが、レッスンではアシスタントさんに頑張ってもらって、皆さんの試食用のトロフィエをたくさん成形!軽く冷凍しておいて一気に茹で上げます。
州は違えど比較的ご近所ですから、リグーリアのトロフィエをご紹介しましたが、ショートパスタなどの乾麺はもちろんのこと、先月教えたニョッキ(海藻抜きで!)と合わせても美味しいソースですから是非作ってみてください。
昔教えたことがあるけれど、茹で汁ではなく生クリームをちょっぴり加えて、白身魚のソースにしても美味しいですよ。
セコンド・ピアットは「鶏のプロセッコ煮」、トスカーナにも「ストラコット」というビアンコで仕上げてもよい似たような料理があるのですが、今月はメインとドルチェはヴェネト州の郷土料理でまとめてみました。
こういう肉の煮込みは実にイタリアの家庭料理らしい一品で、イタリア全土で名前を替えて作られています。フレッシュハーブティーたっぷり+プロセッコをハーフボトルですから、作っている間の香りもご馳走、なんともいえないその匂いにイタリア暮らしを思い出してしまいます。
できれば是非スパークリングワインを使って作って頂きたいのですが、白ワインで作る場合は酸味が残りやすいからワインの分量は控えて水を増やしてくださいね。
レッスンではヴェネト州といえばの「ポレンタ」を合わせましたが、翌日は残ったソースをパスタと合わせて楽しんでも。
また、余ったポレンタをバットに流して、一晩冷やしてから型抜きをし、バターでかりっと焼いて食べても美味しいですよ。
そして、こちらもヴェネトといえばの郷土菓子「ザレッティ」が、今月のドルチェでした。
少し小さめに作ったものの、今回リニューアルしたリチェッタは本場そのもの!。トウモロコシのお菓子特有の食感が楽しいビスコッティです。
教室ではアルコールが苦手なかたもいらっしゃいますし、ウェットな枝付き干しぶどうをごく少量のプロセッコで戻したけれど、ヴェネトが誇るグラッパでレーズンを戻すのが伝統的なリチェッタ。グラッパをお持ちであれば是非それでも作ってみてくださいね。
できればリチェッタは覚えやすくきりよく!と思ったものの、砂糖よりは少し多めで、バターは65gが美味しいみたいです。
来月は7月8日(火)スタート、プーリアのおいしいブッラータやいちじくのヴィンコットもご紹介しますので、お楽しみに!