先週は、週間予報では35度を超える暑い日が続くようでしたので、スターターはさっぱり簡単な、イタリア風お刺身の食べ方の提案を2種。
下味をつけたマグロは白ごまをつけてさっと焼き、カツオは冷たいカポナータに合わせてバルサミコをたらり…帰宅が遅くなりそうな忙しい日には、手っとり早くお刺身を買って帰られることも多いかと思うのですが、そのまま頂くだけでは(おいしいけれど)野菜不足になりがちなので、たまには趣向を変えてこんなアレンジは如何でしょうか。
今月はプリモが2つで、ひとつは「和栗と子牛のバラ肉のリゾット」でした。きのこも入って秋の薫りがたっぷり。
トッピングには牛蒡の素揚げがのっていますが、レッスンでもお話したように、牛蒡をリゾットに炊き込んでもおいしくできます。ご家庭では鶏ももや豚バラで復習して頂けますが、子牛を煮込んだブロードは上品なコクがありおいしいものです。
ブロードを一度冷まして脂を除く、そのひと手間をかけることで、味がすっきりするしヘルシーです。栗のおいしい下処理もお教えしましたので、普通の栗ご飯にも是非応用してみて下さいね。
そして2皿目のプリミは、ポルチーニ風味のベシャメッラと海老のラグーを積んだラザーニェです。手間がかかっているように見えますが、市販のラザーニェ板を丸く繰り抜いた後のパスタも上手に使いきっていますので無駄がありません。
こんな風に1人分ずつ小さく作ると、おもてなしのときもバタバタせずに済んでとっても便利。これは普通のラグーで作る伝統的ラザーニェにも応用して頂けるテクニックですよ。
オーブンから出てすぐの、沸々している美味しそうなところを撮りたかったけれど、今度は湯気でピンぼけに…
食後のドルチェは、「葡萄のゼリー 葡萄のグラニテ添え」。湯剥きした葡萄を器に並べ、葡萄の皮を白ワインベースのシロップで煮て、美しい色合いのゼリーを作ります。
冷水で戻した板ゼラチンが冷た過ぎると白濁するので、丁寧に作るなら、板ゼラチンだけ加熱して溶かしてから加えるとよいと思います。
レッスンではおまけで、葡萄つながりの自家製ラムレーズンを加えたヴァニラアイスをのせてサーヴィスしましたが、「やっぱりアイスはないほうがさっぱりするかしら?」と迷ったけれど、意外にこのラムレーズンが好評で結局最後までおつけすることに…ご質問がでましたが、何も難しいことはなく、煮沸した空き瓶にびっしりノーワックスのレーズンを詰めて、ラムを注げばできあがり!です。
パウンドケーキを作るために漬け込んでいるレーズンですが、カラントの代わりにスコーンに加えたり、食後のドルチェが何もないときにも、こんな風にヴァニラアイスに混ぜ込んでお出しすると喜ばれることが多く、作っておかれると便利ですよ。